中国モバイル決済の2強!「WeChat Pay(微信支付)」と<br>「Alipay(支付宝)」、違いは一体?㊤

前回、WeChat Pay(微信支付)についてご紹介しましたが、中国ではもう一つ、人気のモバイル決済があるのはご存知でしょうか?

既に多くの方が知っているかもしれませんが、そう、「Alipay(支付宝/アリペイ)」です。日本ではWeChat Pay(微信支付)より前から普及しており、日本国内でも4万店舗以上が導入しています。

今回は、このWeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)の違いや特徴、導入メリットなどを2回に分けてご紹介いたします。

なぜ中国ではモバイル決済、キャッシュレス化が進んでいるのか?

WeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)を比較していく前に、そもそもなぜ中国でキャッシュレス化が進んでいるのか、そこから少しご紹介いたします。普及の背景としては諸説ありますが、大きく分けて3つあります。

スマートフォンの普及

日本ではパソコン向けの様々なサービス多くがありますが、中国ではそういったサービスを始め、全てがスマホに集中しています。先進国ほど、中国ではパソコンの普及があまり進まず、そのパソコンを用いたインターネットの時代を跳び越えて、スマホ及びモバイルインターネットの時代がやってきました。

また2012年の頃から、中国では爆発的にスマホが普及しだしました。モバイルインターネットユーザーは2017年12月時点で、7億5300万人にも達しています。この内モバイル決済の利用者数は約5億2700万人(中国インターネット発展状況統計報告より)。13億8800万人の国民の38%が使っている計算となります。

モバイルインターネットの成長に伴い、全てのサービスがスマホファーストを目指すようになり、中国ではまずスマホアプリが第一となっている状況です。その結果としてスマートフォンの利便性は他国にないほどの、いまや大都市では現金を使わずに生活出来るレベルに達しています。

偽札のリスク

中国では日本よりも偽札が多く、ATMにでさえ偽札が紛れ込んでいたりすることもあります。また日本と比べると治安も良くない面があり、現金の利用が日本に比べてリスクが高いことが挙げられます。モバイル決済であれば、現金を持ち歩くリスクもなく、気軽に使えるため急速にキャッシュレス化が普及したものと考えられます。

導入の手軽さ

導入店舗にとってメリットの一つとして、導入の手軽さがあります。導入にかかる高い費用などは必要なく、POS改修や、読取用の専用リーダーなどを用意する必要もありません。タブレット端末やiPhone、インターネット環境があればすぐに導入が可能です。導入までのハードルが低いということもスマホ決済普及の要因となっています。

Alipay(支付宝/アリペイ)とは

それでは、 WeChat Pay(微信支付)以前より多くの中国人が利用しているAlipay(支付宝)とは一体何なのか?

「支付宝(アリペイ)」は中国のネットショッピングモール「淘宝網(タオバオ)」を運営するアリババ集団(阿里巴巴集団)が2004年にスタートした、決済サービスです。中国のネット通販はサービス開始当初、お金を振り込んでも商品が届かなかったり、届いた商品が不良品で返品したくても販売業者に連絡がつかなくなっている、などのトラブルよく起こっていました。

そこでアリババ集団は利用者の「支付宝」アカウントにお金をチャージさせ、商品を購入する際はまず、「支付宝」に代金を支払い、販売業者は「支付宝」から送られる支払完了通知をもって商品を発送するという仕組みを作りました。利用者は届いた商品を確認し、不良品ではないか、不備がないか、注文と違う品物ではないかなどを確認し、万が一の場合には返品や再発送を申し出ることができます。現在はアカウントに銀行口座を紐づけ、口座から直接引き落とすことも可能となっています。

この方式であれば利用者が支払った購入代金を「支付宝」が一時的に預かるため、販売業者側に何らかの問題が起きればすぐに返金してもらうことができ、安心してネット通販が利用できるようになります。「支付宝」の仕組みのおかげで、ネット通販は便利で安心かつ身近なサービスになりました。

また2004年に「淘宝網」から独立し、アリババグループの子会社としてアントフィナンシャルが運営するようになってから、「支付宝」はオフライン決済にも進出し、実店舗でも頻繁に使われるようになっています。

それではWeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝/アリペイ)の違いとシェア率の比較などについては次回、ご紹介いたします。

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投稿者プロフィール

福崎 菜摘
福崎 菜摘
福崎 菜摘(ふくざき なつみ)
JC Connect株式会社 Webマーケティング/広報

1992年東京生まれ。武蔵大学経済学部を卒業後、中国人観光者の「爆買い」をきっかけに中国マーケティングに興味を持ち、FJ Solutions株式会社に入社。
大手法人営業コンサルを経て、FJ Solutionsの子会社であるJC Connect株式会社のWebマーケティングや広報として奮闘中。
趣味はお酒。