中国モバイル決済の2強!「WeChat Pay(微信支付)」と<br>「Alipay(支付宝)」、違いは一体?㊦

さて、前回は中国でのモバイル決済普及の背景やAlipay(支付宝)について少しご紹介しました。
今回は中国のモバイル決済の2強、WeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)のシェア率や違いなどを見ていきます。

 

WeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)のシェア率

それでは早速シェア率を見てみましょう。
上記グラフを見るとわかるように、年々WeChat Pay(微信支付)のシェア率が上がっており、
先行するAlipay(支付宝)に追いつかんばかりの勢いで成長しています。

WeChat Pay(微信支付)のモバイル決済市場拡大の要因として、メッセンジャーアプリの「WeChat」に負うところが大きいと言われています。
WeChatの月間アクティブユーザー数は10億を超え、1日の平均利用時間は優に1時間を超えており、WeChatユーザーの80%がWeChat Pay(微信支付)を利用した経験があるという結果が出ており、2017年4Q決算発表ではWeChat Pay(微信支付)のアクティブユーザー数がAlipay(支付宝)の5億2000万人を超えたと明らかにしています。

しかし一方でAlipay(支付宝)にも独自の強みがあります。Alipay(支付宝)を提供しているアリババは傘下の金融関連会社「アント・フィナンシャル(Ant Financial)」と提携し、レストランや小売りチェーンとパートナーシップを締結しています。消費者はこれらの店舗で食事や洋服、家電製品など高額な支払いにAlipay(支付宝)を利用するため、アリババはユーザー数でテンセント(WeChat Pay(微信支付)の提供企業)に負けても、決済ボリュームでは上回っているとされています。

このようにそれぞれ特徴を持つ2つの決済ですが、最新情報として、2018年1Qのモバイル決済の取引総額は約40兆3645億元(約660兆円)に達しています。シェア率としては、Alipay(支付宝)が53.76%のシェアで引き続きリードしており、WeChat Pay(微信支付)が38.96%という結果になっています。つまりWeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)、この2つでモバイル決済市場の92.72%を占めているのです。

拮抗している2つの決済シェアですが、今後シェア率がどのようになっていくかはまだはっきりとはしていません。ですがそれぞれの利用メリット、導入メリットなど踏まえて日本でも導入の検討をする日本企業が増えてくるのは確かでしょう。

 

WeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)の違い

WeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)は同じQRコード決済で、実際利用するうえで大きな差というのはありません。ですが、そもそもの由来が少し異なってきます。

Alipay(支付宝)は正統的な決済アプリであるのに対して、WeChat Pay(微信支付)は、メッセンジャーアプリ「WeChat」の付属機能であるということ。
WeChatはコミュニケーションツールなので利用者間でお金をやり取りしていたもの(レストランでの割り勘や「紅包(ホンバオ)」というお年玉のようなもの)をオンラインやオフラインで決済できるようにしたものです。

一方で、Alipay(支付宝)はそもそもが決済をするための仕組みなので、金融機能が充実しています。アリペイ内で利用できる投資信託預金のような機能があり、そこに預金をしておくとアリババが運用をして、利息をつけてくれる機能などもあります。
またAlipay(支付宝)は元々ネット銀行から派生したサービスなので、安全性や信頼性は高いです。

上記より、WeChat Pay(微信支付)はどちらかというと消費者間決済に力を入れていて、Alipay(支付宝)は企業・消費者間決済に力を入れているという違いがあります。
ただこれも一概には言えず、WeChat Pay(微信支付)も現在ではホテル、シェアカー、レストランなどの日用サービスも利用できるようになり、検索から予約、決済までがワンストップで行えます。

決済金額の違いとしては、
WeChat Pay(微信支付):日用品などの少額決済
Alipay(支付宝):高額決済
が多いようです。

 

まとめ

WeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)、どちらも中国人の生活にとって欠かせない決済ツールですが、それぞれの特徴やメリット、対応している店舗などによって使い分けている中国人も多いようです。
それぞれをよく理解し、日本でも導入することでより効果のあるプロモーションとなります。

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投稿者プロフィール

福崎 菜摘
福崎 菜摘
福崎 菜摘(ふくざき なつみ)
JC Connect株式会社 Webマーケティング/広報

1992年東京生まれ。武蔵大学経済学部を卒業後、中国人観光者の「爆買い」をきっかけに中国マーケティングに興味を持ち、FJ Solutions株式会社に入社。
大手法人営業コンサルを経て、FJ Solutionsの子会社であるJC Connect株式会社のWebマーケティングや広報として奮闘中。
趣味はお酒。