思いもつかない斬新なサービスで躍進! ラテンアメリカ・カリブ諸国の新鋭スタートアップ6選

世界を代表するアメリカのシリコンバレー、スタートアップの聖地とも称されるようになったドイツのベルリンなど、今や世界の至る場所で日々生まれ続けているスタートアップ企業。世界中で明日のユニコーン企業を夢見て、新たな才能とアイディアに溢れた次世代の起業家たちが奮闘しています。

そんな中、アメリカを始めとする先進国の企業が、ラテンアメリカ(メキシコ以南の大陸部およびカリブ海地域)のスタートアップ企業に投資を始めるなど、ラテンアメリカのスタートアップが注目を浴び始めています。特に注目されているのは、ベンチャーキャピタルによる投資が着実な増加をみせ、ラテンアメリカのスタートアップを牽引しているブラジルと、2017年にフィンテックスタートアップが前年比150%以上の伸びを記録し、同分野でブラジルスタートアップ数を抜いてラテンアメリカでトップとなったメキシコです。

今回は、現在話題のカリブ海諸国を含むラテンアメリカで勢いに乗るユニークなスタートアップ企業を紹介します。

 

Enterreno

Source: https://www.enterreno.com/

歴史は文化を今に伝えるうえで必要不可欠なもの。「Enterreno」はチリ最大の歴史情報アーカイブを目指すスタートアップ企業です。Enterrenoのオンラインプラットフォーム上では位置情報をもとに、各エリアで撮影された数年前の写真40000点以上が、ユーザーを通じて掲載されています。

同プラットフォームには現時点で120,000人超のユーザーがサイト訪れており、ソーシャルメディア上でも140,000人以上のフォロワーを獲得しています。さらに今後、歴史・教育的ツーリズム向けのモバイルアプリを国外4ヶ国で展開することを目下の計画としており、今後の成長が大いに期待できる企業です。

 

Dinneer

Source: https://www.dinneer.com/

ブラジル発の「Dinneer」は、ウェブプラットフォームを通じてクッキングと美食を愛する人々を繋ぎ、新たなコンセプトの外食を届けるスタートアップです。ユーザーたちは自分のいる都市を離れることなく、ホストが振る舞う世界の異なる料理や食文化とふれあうことが可能となります。

Dinneerの提供するサービスは、今では「フォード版AirBnb」とも称され、食事を通じて新たな物語や友情を生んでいます。2015年7月の設立以来、Dinneerでは数千人ものユーザーがホストとしてこのようなディナーを主催しており、ブラジル国内のサンパウロなどを始め、サンフランシスコやトロント、ロンドンなど世界400都市で利用されるほど注目されています。

 

Ecoplaso

Source: https://twitter.com/ecoplasomx

メキシコのスタートアップである「Ecoplaso」は、バイオテクノロジーを駆使して、食後の果物くずを皮革やファッションファブリックの代用繊維へと変身させる、環境問題に配慮した企業です。同社は有機廃棄物を再利用することで、使い捨てプラスチック製品に取って代わる生分解性プラスチックを生産しています。

さらにEcoplasoは今後、同プラスチックで作られた財布やキーホルダー、ベルト、かばんやサンダルなどのエコ製品をラインナップに加えた商品展開を計画しています。世界的に環境保護への関心が高まり廃棄物の削減が問われる今、特にEcoplasoのようなエシカルな企業に注目が集まっています。

 

Slick

Source: http://slickelectric.com/

「Slick」は電力の消費を携帯電話一つで管理できるユニークなソリューションを提供している、ジャマイカ発のスタートアップ企業です。同社が開発した装置は簡単に取り付けることができ、ウェブサイトやモバイルアプリ経由で容易に操作することが可能になっています。

同装置を通じて利用者は電力消費量の管理や測定、使用上限の設定を行うことができ、外出時でも自宅の電力消費に関するアラートが届くなど、常にモニタリングすることができます。

 

Hilo Sagrado

Source: https://www.hilosagrado.org/en/

コロンビアに拠点を置くスタートアップ企業の「Hilo Sagrado」は、そのデザインとテクノロジーを用いて、社会に大きなインパクトを与えるような独創的な職人工芸品を提供しています。同社は、様々な文化の中に埋もれる芸術センス溢れるデザイナーと企業とをつなぎ、他にはないオリジナリティ溢れる素晴らしい製品を世に送り出す手助けをしています。

さらにHilo Sagradoは教育、経済エンパワーメント、持続可能な開発を通じて、提携先のコミュニティにいる人々、特に女性の自立に必要な能力を育み、貧しい生活から脱却させることを目指しています。

 

Crimebot

Source: https://twitter.com/crimebot?lang=en

犯罪情報をいち早く入手してユーザーを守る「Crimebot」は、ジャマイカ発のスタートアップが開発したモバイルアプリです。犯罪の発生率が高いスポットの最新情報を提供するほか、現在のロケーションに基づいて端末経由でアラートを受信することもできます。

またユーザー自身もリアルタイムで情報を投稿することができるほか、犯罪報告なども提供されます。さらに他のアプリにはない特徴的な機能として、インタラクティブなマップに加え、さまざまなコミュニティや国々の危険地域までもカバーしています。

ジャマイカの主要都市では犯罪や暴力事件の発生率が高く、ネット上で同国の問題を検索すると犯罪関連の記事が最初にヒットするほどです。さらに同社は今後、カリブ海諸国をはじめ、南米やアジアへのアプリ配信を計画しています。

 

いかがでしたでしょうか。世界的に広がりつつあるエシカル企業の台頭が、ラテンアメリカのスタートアップでも徐々に見られるようになってきているようです。特にカリブ海諸国については、2017年に仏マクロン大統領が主催した気候変動サミットで構想が持ち上がっていた、同地域の気候変動対応と経済成長を両立させるスタートアップ・アクセラレーター・プログラム「Caribbean Climate-Smart Accelerator」が8月に発足し、カリブ海諸国の首脳12名を始め、地域の有名企業や金融機関なども支援を表明していることから、今後も新たなスタートアップの誕生に期待ができそうです。

 

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投稿者プロフィール

宇佐美 海太
宇佐美 海太
1985年東京生まれ。ポルトガル留学後、早稲田大学国際教養学部卒業。
大手製造業の映像プロデューサーとして各種PR動画の企画・プロデュースに従事した後、「日本と海外をつなぎたい」と決意し、株式会社インフォキュービック・ジャパンに入社。現在はマーケティング部のマネジャー として、多数のクライアントの海外向けコミュニケーションデザインを通じ、お客様と世界をつなぐコミュニケーション創造に心血を注ぐ。趣味はプロレス鑑賞。