インフルエンサーの起用の際に役立つ「R.I.S.E.」テクニックとは?

インフルエンサー・マーケティングはいまやプロダクトやサービスを問わず、一般的なマーケティング戦略のひとつになりました。多くの企業がインフルエンサーとコラボレーションを行なっていますが、なかにはあまり効果的とは思われないものも。

キャンペーンを成功させるためにもっとも重要なのは、どのインフルエンサーを起用するかということ。彼らは企業の「顔」としてキャンペーンを主導することになるのですから、ブランドやプロダクト、サービスにふさわしいインフルエンサーを登用したいところです。

そんな時に是非とも実践していただきたいのが、ここでご紹介する「R.I.S.E.」テクニック。これは「Result(結果)」、「Integrity(誠実さ)」、「Strategy(戦略)」そして「Engagement(エンゲージメント)」という英単語のイニシャルを繋げたもので、この4つのポイントに従って進めることでキャンペーンの成功率をよりアップすることができます。

 

Result:結果

なによりもまず、インフルエンサーを起用することで到達したい結果を明確化すること。例えば、新規クライアントをどのくらい獲得したいのか、売り上げをどれだけアップさせたいのか、あるいはソーシャル・メディアのフォロワー数をどの程度増やしたいのかなど、定量的な結果を掲げることが効果的です。

インフルエンサーを起用するにあたっては、ネット上にさまざまに展開しているインフルエンサー・マーケティング・プラットフォームを利用するのがおすすめ。期待している成果によってふさわしいインフルエンサーに出会うことのできる確率が高いだけでなく、実際にキャンペーンを展開することになった場合にその結果を細かくトラッキングすることもできます。

起用したいインフルエンサー候補が見つかったら、先に設定した(達成したい)結果について説明をしましょう。キャンペーンの展開にはインフルエンサー一人ひとりのやり方がありますので、どういったプランを予定しているかを確認しておくとともに、過去のキャンペーンの実績についてもチェックをし、力量を把握しておくことが欠かせません。

 

Integrity:誠実さ

続いては誠実さ。改めて掲げるまでもないと思われるかもしれませんが、インフルエンサー・マーケティングはインターネット上でのコミュニケーションがメインであることもあり、双方ともに誠実であることはビジネスの成功のためにはなくてはならないものです。

インフルエンサーの立場としては、対価を受けて活動を行なっていることを明言化できるかどうか。隠して活動を行ったとしても、最近のネット社会の情報網においては対価を受けたものであることはたちまち明らかになってしますでしょう。

企業側として目指すべきなのは、起用するインフルエンサーがそのプロダクトやサービスに対して「純粋に」良いと感じてもらえること。そのため、実際に利用してもらうためのトライアル期間を設けるか、インフルエンサーを対象とした「おためしイベント」を開催するなどの工夫をしてみてはいかがでしょうか。

また、フォロワーに対する誠実さも忘れてはいけません。インフルエンサーのなかには、フォロワー登録の見返りになんらかの利益提供を行うことで登録数を稼ぐという戦略的な方法を使っているケースがありますが、これは好ましくありません。作為的な戦略を用いることなく自然とフォロワー数が増えていったインフルエンサーであれば、彼らの嗜好に共鳴してくれるフォロワーが相対的に多く存在すると考えていいでしょう。

 

Strategy:戦略

何と言っても、インフルエンサーは戦略的に起用するべきです。プロダクトやサービス、ブランドに対して共鳴してくれるインフルエンサーでなければならないのは当然のことながら、起用する側もきちんとプランを立てたうえで行いましょう。

インフルエンサー起用にあたっての戦略は大きく分けて4つ。「ブランド・アラインメント」と「利害対立」、「コンテンツの開発」そして「コンテンツのオーナーシップ」です。

 

  1. ブランド・アラインメント
  • ブランドやサービス、プロダクトの「顔」となるインフルエンサーであるかどうか(高級ブランドであれば、そのステータスにふさわしいクラスであるかどうか)
  • 企業側の顧客が起用するインフルエンサーに関心を持つ可能性が高いか
  • インフルエンサーの持つフォロワーの層が企業側の目指すターゲットと一致しているか

 

  1. 利害対立
  • インフルエンサーがすでにコラボレーションを行なっている企業・あるいは今後行う予定になっている企業のなかに競合や利害対立のある企業は含まれていないか
  • インフルエンサーが企業とコラボレーションを行う際の決定基準

 

  1. コンテンツの開発
  • インフルエンサーによって制作されるコンテンツのタイプ
  • 制作されるコンテンツのオリジナリティ
  • コンテンツを展開する範囲(ソーシャル・メディア以外での展開可能性:ブログへの掲載、公共の場でのデモンストレーションやイベントなど)

 

  1. コンテンツのオーナーシップ
  • 制作されるコンテンツの権利はインフルエンサーと企業のどちら側に帰属することになっているか

 

Engagement:エンゲージメント

インフルエンサー起用の際には、フォロワー数ではなくエンゲージメントで決めるようにしましょう。「誠実さ」の項目でもご説明しましたが、フォロワー数が多いインフルエンサーが必ずしも高いエンゲージメントを備えているとは限らないためです。

まずは、起用しようと考えているインフルエンサーとフォロワーとのあいだで好ましいエンゲージメントが構築されているか。それは彼らの投稿の一つひとつに対してどの程度のフォロワーがコメントを投稿しているのか、あるいはシェアをしているのか、といった数値的情報をチェックするとわかります。

マジョリティを狙うのではなく、比較的小規模なマーケットでの展開を目指している企業でしたら、マイクロ・インフルエンサーとコラボレーションをするとうまくいくケースが多いと言えます。彼らはメディアで注目される機会はそれほど多くありませんが、そのニッチな知識や嗜好によってコアなフォロワーを獲得しており、より高次なエンゲージメントを確立しています。

インフルエンサー起用においてエンゲージメントを高める別のアプローチとしては、活躍しているプラットフォームを多様化して人選を行ったり、それぞれフォロワーの属性の異なる複数のインフルエンサーと組んでみたりといった方法もあります。

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投稿者プロフィール

村上 崇
村上 崇
村上 崇(むらかみ たかし) 株式会社カーツメディアワークス 代表取締役/CEO

国立津山高専電子制御科にてロボットエ学を専攻。
報道番組のディレクターとして数々の事件、政治、トレンド情報などのリサーチから取材、リポート、編集まで幅広く手がけ、情報収集と情報発信の礎を築く。
その後、PRコンサルティングファームにて東証一部上場企業、グローバル企業などのブランディング及びクロスメディア戦略コンサルティングを手がけ独立。
コンテンツマーケティングおよび戦略PRを中心とした株式会社カーツメディアワークスを設立。