PRを戦略的に行うために役立つ6つの問いかけ

ライバル企業がマスメディアに対して日頃からどういう活動を行なっているかについて意識することは大切です。というのも、彼らはおそらくあなたの知らないうちにさまざまなPR戦術を展開してマスコミにおける独自のプレゼンスを獲得し、みずからのプロダクトやサービスについてのピッチを活発に行なっていると思うべきだからです。

もしあなたがこれまで確固としたPR活動を行ってきたことがないというのでしたら、まずはPR戦略を立てるところからスタートしましょう。具体的な戦略があれば、PR活動をタイミングに応じて適切にオーガナイズできますし、マスコミやカスタマーなど外部との有効なコミュニケーションの方法についてもスムーズに決めていくことができるでしょう。ブランドをどう伝えるのが効果的かといったクリエイティブな側面においても、質の良いPR戦略は役に立ちます。

ここでは、そういった戦略を立てる際に問いかけるべき6つのポイントを中心にご紹介していきます。

 

問いかけその①「獲得したいゴールは?」

PR戦略を立てるうえで最初に確認しておくのが、それによって何を獲得したいのか。自社のブランドで展開している新たなサービスについて、マーケットにおける認知度をアップさせたいという目標もあるでしょうし、既存のサービスやプロダクトのプレゼンスをさらにアップさせるというゴールもあるでしょう。

そういったゴールをきちんと明文化すること。その際にSMARTの法則に従うといいでしょう:すなわち、S (=Specific、具体的) M (=Measurable、測定可能) A (=Achievable、達成可能) R (=Realistic、現実的) T (=Timely、好機)であることを心がけましょう。

 

問いかけその②「ターゲットは?」

続いて、PR活動のターゲットを決めていきましょう。すなわち、提供したいと考えているサービスやプロダクトについて影響力あるいは決定権を備えた個人またはグループ、あるいはコミュニティがこれにあたります。彼らのアテンションを獲得し、購入などの具体的なアクションへとつなげること。PR活動を通じてコミュニケーションを行うべき相手です。

ターゲットについて具体的に理解をするためには、そもそもそのサービスやプロダクトに興味を抱いてくれるのは誰なのか、その際に重要な意思決定を下すのは誰なのか、ビジネス上の大きなインパクトをもたらすのは誰なのか、そして最終的に購入してくれるのは誰なのか、などについて考えを巡らすこと。ターゲットを絞り込むことができたら、彼らの消費行動やパターンについてリサーチしましょう。どういったものを読んでいるのか、どういったイベントに参加しているのかなど、彼らへの理解を深めていくことでもっとも効果的なコミュニケーションの方法を見いだすことにつながります。

 

問いかけその③「キー・メッセージは?」

キー・メッセージとは、PR活動においてなんどもリピートされることでターゲットの耳に入り、記憶されることになる「コア」なメッセージのこと。最終的なアクションに至るための強力なモチベーションとなるメッセージであり、PR活動におけるすべてのコンテンツをデザインし、あらゆるコミュニケーションの統一性を確保するもっとも大切な要素です。

もちろん、キー・メッセージは話されるだけでなく、書かれたものとしても効果を発揮。キャンペーンのあらゆるところに含めるようにしましょう。ただし、適切なメッセージとは「信じられるもの」「理解できるもの」「特徴的なもの」「説得力があるもの」「シンプルなもの」「行動を喚起するもの」であることを忘れないようにしてください。

 

問いかけその④「戦術は?」

戦術とは、PR活動で目指すべきゴールに近づくために行うそれぞれの活動のこと。もしあなたが新しいサービスについてマーケットでの認知度をアップさせたければ、マスコミをターゲットにプレス・リリースを配信することになりますが、これも戦術の一つです。ほかにも、メールを利用してニュース・レターを配信したり、ソーシャル・メディアやブログを駆使してキャンペーンを展開、トークショーを開催したり、ジャーナリストをターゲットにさまざまなピッチ活動を行うのも有効な戦術です。

戦術を立てるにあたっては、まずはターゲットを知ること。彼らが日頃読んでいるものや足繁く通っているイベントなど、行動パターンを把握しつつ、オンラインの世界でどういった振る舞いを行なっているかもチェックしておきましょう。総合的に理解を深めていくことで、もっとも適した戦術のパターンが見えてきます。

 

問いかけその⑤「デッドラインは?」

さて、戦術の立案までできたところで、次はそれらがきちんと完遂されるかをチェックする段階です。それぞれのプロセスに応じて適切な時間枠を設定するようにしましょう。1年のなかで決まった季節や月に実施すべき戦術なのか、であればどういった部門が担当をするのか、いつから準備を行うべきなのか、そして最終的な結果を出すためのデッドラインはいつなのかなどについて、一つずつ決めていくのです。

そうすることでPR活動に必要な時間が見える化されるとともに、仕事のボリュームを効率的に管理することも可能となり、いざという時に責任の所在を確かめるのに悩むこともなくなります。もちろん、戦術自体をうっかり忘れてしまうといったミスも発生しません。

 

問いかけその⑥「成功の判断基準は?」

戦術の進行管理まで押さえたところで、最終的には「何をもって成功と判断するのか」を決めましょう。PR活動においては各種さまざまなパラメーターが含まれますが、それらのなかから重要なものについてKPI(重要業績評価指標)を設定してもいいですし、独自のパラメーターを導入するのでも構いません。大切なのは、設定した指標に対して成功と判断するための閾値を決めておくこと。

このようにPR活動を「客観的に」評価することで、具体的に改善が必要な戦術や部門など、強化すべきエリアが見えてきます。また、こういった評価活動を定期的に行うことでタイムラインにおける各戦術の成果を適切に把握することにも可能になります。

ここにご紹介したようにPR戦略を丁寧に立ち上げていくことによって、一時的な目標への達成度を実際的に測ることができるようになるばかりでなく、ビジネス全体の成長をどのように成し遂げていくのかのヒントを得ることにもつながります。

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投稿者プロフィール

村上 崇
村上 崇
村上 崇(むらかみ たかし) 株式会社カーツメディアワークス 代表取締役/CEO

国立津山高専電子制御科にてロボットエ学を専攻。
報道番組のディレクターとして数々の事件、政治、トレンド情報などのリサーチから取材、リポート、編集まで幅広く手がけ、情報収集と情報発信の礎を築く。
その後、PRコンサルティングファームにて東証一部上場企業、グローバル企業などのブランディング及びクロスメディア戦略コンサルティングを手がけ独立。
コンテンツマーケティングおよび戦略PRを中心とした株式会社カーツメディアワークスを設立。